ITクオリティ株式会社は、iPhone 13 ProとGoogle Pixel 8を用いてスマートフォンのGNSS測位精度を4つの実環境で比較した実測レポートをITQ Laboratoryにて公開しました。
記事について
記事名:「iPhoneとAndroidのGNSS測位精度を4つの環境で比較してみた」
媒体:ITQ Laboratory
URL:https://lab.itq.co.jp/we-compared-the-gnss-positioning-accuracy-of-iphones-and-android-devices-across-four-environments/
本記事では、L1帯単周波のiPhone 13 ProとL1+L5デュアル周波数のPixel 8を同時に携行し、以下の4つの実環境で測位ログを同時取得・比較しています。
| 環境 | 測定場所 |
| 開放空間 | 東扇島海浜公園(川崎港埋立地) |
| 都市渓谷 | 横浜駅東口〜みなとみらい |
| 自動車走行 | 川崎〜海底トンネル〜首都高湾岸線〜大黒ふ頭 |
| 電車移動 | 東海道線 川崎〜新橋 |
主な知見
知見1:精度を決めるのは端末スペックよりも遮蔽環境
同一のスマートフォンでも、使用環境によって測位誤差は10倍以上変化します。開放空間では95パーセンタイル誤差が3 mに収まる一方、都市渓谷の定点測定では系統誤差が最大68 mに達しました。端末の差より「どこで使うか」が測位精度を大きく左右します。
知見2:L1+L5デュアル周波数の優位性は環境依存
Pixel 8(L1+L5デュアル周波数)の水平精度優位性は電車環境では現れませんでした。一方、マルチパスが発生する都市渓谷の定点測定では標高精度でPixel 8が10倍以上安定(iPhoneの標高標準偏差 17.88 m に対しPixel 8は1.72 m)。L5周波数の効果は「マルチパスのある遮蔽」に対しており、車体による均一遮蔽には効きません。
知見3:AndroidのLocation.getAltitude()は楕円体高を返す
全測定セッションを通じて、Pixel 8の標高値はiPhoneより川崎エリアのジオイド高(約36〜38 m)分だけ一貫して高い値を示しました。iOSのCLLocation.altitudeがMSL(海抜基準)補正済みの値を返すのに対し、Android APIは補正なしのWGS84楕円体高を返します。高度情報を扱うアプリ開発では、Android側でジオイド補正の実装が必要です。
測定ツール
測定データの取得には、弊社開発のGNSSロガーアプリ「ITQ GeoLogger」を使用しています。GPX・CSV形式で詳細な測位ログを取得でき、スマートフォンのGNSS特性を自ら検証するのに活用いただけます。
- iOS版:https://apps.apple.com/jp/app/itq-geologger/id6760449426
- Android版:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.itq.itqgnsslogger
記事へのリンク
> 「iPhoneとAndroidのGNSS測位精度を4つの環境で比較してみた」
> (ITQ Laboratory掲載・無料)
> https://lab.itq.co.jp/we-compared-the-gnss-positioning-accuracy-of-iphones-and-android-devices-across-four-environments/
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